こんいちは。はーねうすです。
今回は、デヴィッド・ヘルフゴット氏の「インスピレーション」と題したアルバムを紹介します。曲目は、チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲 第1番」とラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲」です。ともにロシアを代表する作曲家の有名曲ですね。
・注記:正式なCDタイトルは「inspiration DAVID HELFGOTT」です。
★打ち込みクラシック
DAW(Digital Audio Workstation)で入力したクラシック音楽のDTM(DeskTop Music)作品を紹介するコーナーを巻末に設けています。
今回紹介するアルバムの中から1曲をピックアップしていますので、是非お楽しみください。
今回は、チャイコフスキーとラフマニノフですね。
前回と同様、演奏家にスポットを当てているな。
目次
【着想】圧巻の2大タイトル。
「インスピレーション デヴィッド・ヘルフゴット」のコンテンツです。
チャイコフスキーといえばこれ、というほどのメジャー曲を圧倒的なピアニズムで演奏されています。また、デヴィット・ヘルフゴット氏にとっては宿命というべきラフマニノフの楽曲を、ピアノ協奏曲とは若干異なった様相で聴くことができます。
No. | 作曲家 | 曲名(1) | 曲名(2) | 作品番号 |
1* | チャイコフスキー | ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 | 第1楽章 Allegro Non Troppo E Maestoso – Allegro Con Spirito | Op.23 |
2* | チャイコフスキー | ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 | 第2楽章 Andantino Semplice | Op.23 |
3* | チャイコフスキー | ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 | 第3楽章 Allegro Con Fuoco | Op.23 |
4* | ラフマニノフ | パガニーニの主題による狂詩曲 | 序奏 – 第1変奏 – 主題 -第2変奏 ~ 第24変奏 | Op.43 |
ちょっとした所感です。
<おすすめ度★★★>
「No.1」:チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 第1楽章」
とりわけ序奏部がキャッチですね。唯一無二の導入で、管弦楽による合奏1音目を聴いただけで「チャイコフスキーだ」と感じ取れるほどインパクトがありますね。
そしてピアノが跳ねたり、踊ったりするようなフレーズの数々に惹き付けられます。
「No.3」:チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 第3楽章」
終局(コーダといっていいのでしょうか)の華やかさは、他の追随を許しませんね。
<おすすめ度★★>
「No.4」:「パガニーニの主題による狂詩曲」
なかでも「第18変奏(Andante cantabile)」は有名で、ラフマニノフの十八番である旋律美を堪能できます。
<おすすめ度★>
「No.2」:チャイコフスキー「ピアノ協奏曲 第1番 第2楽章」
チャイコフスキーの緩徐楽章の魅力が詰まった、旋律美しさを堪能できる愛くるしい楽曲です。
これぞロシア・ピアニズムという2大タイトルを、デヴィッド・ヘルフゴット氏の演奏で聴けるのは、幸せの極みでしょう。
クラシック音楽に疎くても、これはさすがに知っていますね。
チャイコフスキーの代表作で、とてつもなくメジャーだからな。
【観想】有名すぎる曲。
魅力と醍醐味について、少しばかりの言及です。
チャイコフスキーのピアノ協奏曲は、全部で3曲ありますが、この第1番があまりにも有名すぎて、他の2曲を聴く機会にあまり恵まれないのは少し残念ですね。
話は逸れますが、第1楽章の序奏部は、ファミリーコンピュータの「シティコネクション」(ジャレコ)というゲームで、BGMにアレンジされて使われていました。(歳がばれる。。。)
「クラシック音楽作品名辞典 三省堂」によると、「始めN.ルビンシテインに捧げるつもりであったが、彼がこの作品に不満を表明したため、H.v.ビューローに献呈された。」とあります。確かピアノパートを酷評されたにも関わらず、1音たりとも改訂しなかったというエピソードを何かの本で読んだ記憶があります。また、初演はハンス・フォン・ビューローだったと思います。
ラフマニノフの「狂詩曲」(「ラプソディ」といったほうが馴染みがあるかもしれません)は、パガニーニのヴァイオリン曲「24の奇想曲」(「カプリッチョ」といったほうが馴染みがあるかもしれません)の第24曲目を主題にした変奏曲。とにかく第18変奏が有名すぎて、これが単独曲のように扱われてしまいます。
音楽家の略歴です。
<略歴> ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー 【露】1840-1893 作風は西ヨーロッパの伝統に根ざしたいわゆる<西欧派>または<折衷派>ではあるが、初期には国民楽派の<5人組>とも交流して国民主義的傾向を示した。外国での生活が多い時期には西欧派的作品が多く、1885年帰国してからは、これらを統合した思索性のあるロシア音楽を確立した。 <略歴> セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ 【露】1873-1943 チャイコフスキーの影響を強くうけたモスクワ学派の様式を守り、ピアノ曲を中心にしたあらゆる分野の作品を残す。ロシア革命でスイスに亡命、その後はもっぱらピアノ・ヴィルトゥオーソとしてヨーロッパ、アメリカで活躍。 (「クラシック音楽作品名辞典<改訂版> 三省堂」より抜粋)
「シティコネクション」ですか。どんなゲームなのでしょう。
そこ気になっちゃう?。横スクロールのアクション・ゲームだ。是非ネットで検索してくれ。
【追想】天才とそのパートナーに狂喜。
デヴィッド・ヘルフゴット氏の生き様に震えます。
映画「シャイン(Shine)」を鑑賞して、主人公デヴィッド・ヘルフゴット氏のエキゾチックな振る舞いと、ピアノへ強烈な執念に震撼させられました。その後、来日した際のコンサートにも足を運びました。演奏後、奥様のギリアン・ヘルフゴット氏が登壇し、最愛の夫を出迎えた場面は一生忘れません。
その、ギリアン・ヘルフゴット氏によって綴られた、デヴィッド・ヘルフゴット氏の生涯「すべては愛に 天才ピアニスト デヴィッド・ヘルフゴットの生涯」(ギリアン・ヘルフゴット/アリッサ・タンスカヤ 中埜有理=訳 角川書店)は、必読です。
個人的には、映画「シャイン(Shine)」でデヴィッド・ヘルフゴット氏を演じたジェフリー・ラッシュ氏に寄りかかる天才ピアニストの姿を捉えた写真が印象的でした。
素敵な伝記ですね。音楽に捧げた生涯の苦悩と愉悦が伝わってきます。
そうだな。演奏家のバックグラウンドを知るには、とても良い一冊だな。
【雑想】下手の横好き。(第5弾)
クラシック音楽の打ち込み作品の紹介です。
「Studio One」シリーズで打ち込んだクラシック音楽をお披露目するコーナーです。
今回は、<おすすめ度★★★>として紹介したチャイコフスキーの「ピアノ協奏曲 第1番 変ロ短調 第1楽章」の序奏部です。
他作品を含め、下記リンク先にクラシック音楽の打ち込み作品などを纏めていますので、ご鑑賞いただければ嬉しいです。
・ミュージック(クラシック_01)
・ミュージック(クラシック_02)
クラシック音楽をファミコン(ファミリーコンピューター)の音源風(あくまで「風」)にアレンジした「8bit クラシック」という打ち込み作品も纏めていますので、上記に加えてご鑑賞いただければ幸いです。
長く続く趣味を持ちたいです。
今回も引き続き、ラフマニノフ編ですが、冠はチャイコフスキーですね。
正確にはピアニストのデヴィット・ヘルフゴット氏にスポットを当てた回です。なので、作曲家主体での紹介という形には無理がありましたね。
何にせよ、ロシアを代表する作曲家であり、互いに親交のあったチャイコフスキーとラフマニノフです。その両者の楽曲を一堂に堪能できるのは素敵なことですね。
では、また。
協奏曲のピアノ・ソロパートは圧巻でしたね。技巧の極みといた印象です。
ピアノパートはあまりにも難曲なため、発表当初は演奏不能と評された作品だからな。