こんにちは。はーねうすです。

今回は、「ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集」を紹介します。

ヘルベルト・フォン・カラヤンの指揮と、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の演奏という名タッグで繰り広げられる序曲集です。

また、オペラの序曲としても有名どころがてんこ盛りのオムニバス・アルバムになっています。

★打ち込みクラシック

DAW(Digital Audio Workstation)で入力したクラシック音楽のDTM(DeskTop Music)作品を紹介するコーナーを巻末に設けています。
今回紹介するアルバムの中から1曲をピックアップしていますので、是非お楽しみください。

変則回ですね。今回はオペラの序曲集のようですね。

主に19世紀に発表された、ロマン主義のオペラが中心になっているな。

【着想】心躍る名旋律。

「ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集」

「ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集」です。
ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集 レーベル[Deutsche Grammophon]

序曲は、オペラ本編のあらすじに相当する音楽なので、展開が良くて聴いていてワクワクと心が躍ります。
また、オペラ本編を印象づけるキャッチな旋律に溢れているのも魅力です。

No.作曲家曲名作品番号
1ロッシーニ歌劇≪ウィリアム・テル≫序曲
2ロッシーニ歌劇≪セビリャの理髪師≫序曲
3J.シュトラウス音楽劇≪こうもり≫序曲
4スッペ喜歌劇≪軽騎兵≫序曲
5スッペ≪詩人と農夫≫序曲
6ウェーバー歌劇≪魔弾の射手≫序曲Op.77
7ヴェルディ歌劇≪運命の力≫序曲
ヘルベルト・フォン・カラヤン(指揮)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

ちょっとした所感です。

<おすすめ度★★★>

「No.4」:スッペ「喜歌劇≪軽騎兵≫序曲」

オペレッタの魅力を詰め込んだような、軽快軽妙な展開が魅力の楽曲です。

管楽による壮大なオープニングと急転する曲想にまず惹き付けられます。

エネルギーに満ち満ちた爽快な中間部を経て、弦楽で奏でられる哀愁と感傷を帯びた部位が続きます。

そして、壮大で爽快なエンディングで締めくくられます。

「No.1」:ロッシーニ「歌劇≪ウィリアム・テル≫序曲」

オペラ序曲の代名詞とも言えそうな有名曲です。

弦楽で奏でられる哀愁を帯びた旋律による幕開け、管楽で奏でられる劇的で轟々とした雷撃のような音響、静けさと爽快さで満たされた間隙、突進の勢いを伴った行軍のギャロップなど、ドラマチックな展開が楽しい楽曲です。

<おすすめ度★★>

「No.6」:ウェーバー「歌劇≪魔弾の射手≫序曲」

様々な曲想が入り混じった、とても魅惑的な楽曲です。

不穏な雰囲気を持つ独特の響きで始まり、牧歌的で、悲劇的な旋律による経過句が続きます。

劇的な展開の後、優雅で風雅、華麗で華美な曲想が心地よく響き渡ります。

そして、狂騒と沈鬱が入り混じったかのような楽句を経て、壮大なフィナーレで幕を閉じます。

「No.5」:スッペ「≪詩人と農夫≫序曲」

明快な旋律が魅力的な楽曲です。

穏やかで優美な冒頭の旋律がとても魅惑的で、急転直下で展開するドラマ性も聴く手を、その世界観に引き込みます。

<おすすめ度★>

「No.2」:ロッシーニ「歌劇≪セビリャの理髪師≫序曲」

長閑な町並みを想起させる冒頭、突如として訪れる風景の変化、楽しげに昂揚する曲想など、心象風景の描き方が楽しい楽曲です。

「No.7」:ヴェルディ「歌劇≪運命の力≫序曲」

緊迫感で押しつぶされそうな冒頭、悲劇的な劇性の装いで展開される曲想、豪壮な結尾で締めくくられる構成が魅力の楽曲です。

「No.3」:J.シュトラウス「音楽劇≪こうもり≫序曲」

迫力のある合奏の冒頭、様々な場面が繋ぎ合わされたかのような転換と豊富な旋律が魅力の楽曲です。

どの楽曲も有名なものばかりです。オペラ本編を鑑賞する入門としても重宝するアルバムですね。

「ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集」です。
ウィリアム・テル/カラヤン・オペラ名序曲集 レーベル[Deutsche Grammophon]

旋律の豊かさに驚かされますね。

ロマン主義時代の作品ということもあるが、何よりもオペラの序曲だからな。聴き所を集めたという特性の結果でもあるだろう。

【観想】集約されるあらすじの魅力。

魅力と醍醐味について、少しばかりの言及です。

今回紹介したアルバムに収められた序曲は、どれもこれもが有名曲ばかりです。

とりわけ、ロッシーニの「歌劇≪ウィリアム・テル≫序曲」は「This is 序曲」といった感があり、オペラ序曲の代名詞といっても過言ではなさそうです。

兎に角構成がいいです。

4つの部分で構成された情景である「夜明け」「嵐」「静けさ」「スイス軍の行進」は、どれもが魅惑的で素敵です。

物語性を持つ4つの楽章をコンパクトに詰め込んだ、「小交響曲」とも言えそうな楽曲です。

因みに台本は、フリードリヒ・フォン・シラーです。多くの音楽家にインスピレーションを与えた詩人ですね。

音楽家の略歴です。

<略歴> ジョアキーノ・ロッシーニ
【伊】1792-1868
イタリア初期ロマン派歌劇の最大の作曲家。1810年以後、オペラ・ブッファで成功、それらはイタリア各地のみならず、ウィーンでももてはやされた。のちしだいにオペラ・セリアに比重が移る。1929年からは歌劇は手がけず、以後40年間は教会音楽、声楽曲や小品だけを作曲。

場面の急激な転換のように、曲想が展開されますね。

情景の展開を見事に描写しているな。

【追想】ピアノで序曲。

難易度にだまされそうになる逸品です。

「全音ピアノピース 詩人と農夫」です。
全音ピアノピース 詩人と農夫 全音楽譜出版社

「全音ピアノピース 詩人と農夫」(全音楽譜出版社)です。

同シリーズには、スッペの作品として「軽騎兵」もありますが、書店のことごとくで在庫切れでした。

仕方なし、という訳ではないのですが「詩人と農夫」も素敵な楽曲なので蒐集しました。

ピアノ演奏の難易度としては「B (初級上)」に位置づけられますが、初学者にとっては「高難度」です。

伴奏(左手パート)の音型もバリエーションが豊富なので、一辺倒にならず楽しめます。

また、オペラの序曲をピアノで味わうには適したスコアだと感じます。

因みに、リストが編曲したロッシーニの「ウィリアム・テル序曲」の「スイス軍の行進」は、途轍もない難曲なので、ブログ管理者自身一生涯かけても演奏できないと断言できます。

そんな中、大好きなスッペの序曲を易しめのピアノ・スコアで保有できるのは、素敵なことですね。

ピアノ・スコアで序曲を楽しめるのも良いですよね。

19世紀一般家庭にピアノが普及した際、管弦楽曲などをピアノ用にアレンジするのが流行ったようだな。

【雑想】下手の横好き。(第84弾)

クラシック音楽の打ち込み作品の紹介です。

「Studio One」シリーズで打ち込んだクラシック音楽をお披露目するコーナーです。

今回は、<おすすめ度★★>として紹介したスッペの「≪詩人と農夫≫序曲」の一部をピアノ用に編曲された作品です。(【追想】で紹介した「全音ピアノピース」の版です)

作曲家:フランツ・フォン・スッペ 作曲年:1846

他作品を含め、下記リンク先にクラシック音楽の打ち込み作品などを纏めていますので、ご鑑賞いただければ嬉しいです。

・ミュージック(クラシック_01)
・ミュージック(クラシック_02)

クラシック音楽をファミコン(ファミリーコンピューター)の音源風(あくまで「風」)にアレンジした「8bit クラシック」という打ち込み作品も纏めていますので、上記に加えてご鑑賞いただければ幸いです。

・ミュージック(8bit クラシック_01)

長く続く趣味を持ちたいです。

今回は変則回でした。

長丁場のオペラ本編には中々手を出せませんが、序曲であれば聴けそうだ、という安直で短絡的な思考の元に購入したアルバムです。

また、ヘルベルト・フォン・カラヤン×ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団というコンビネーションも後押しした結果でもあります。

この種のオムニバス・アルバムは大好物なので、蒐集したアルバムは変則回で紹介していこうと思います。

次回はカプースチンのアルバムを紹介します。

では、また。

カラヤン×ベルリン・フィルハーモニーですね。

他にも交響曲や交響詩、協奏曲などのアルバムもあるので、いつか「カラヤン編」として紹介すると思うぞ。