こんにちは。はーねうすです。

今回は、「ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集」を紹介します。またもや全集ですね。いい響きです。

ピアノ協奏曲については、ラフマニノフ本人の演奏や、デヴィッド・ヘルフゴット氏、ウラディミール・アシュケナージ氏の演奏を納めたアルバムを紹介済みですね。このアルバムでは、タマーシュ・ヴァーシャーリ氏の演奏を堪能できます。

・CD2枚組のボリュームになります。

★打ち込みクラシック

DAW(Digital Audio Workstation)で入力したクラシック音楽のDTM(DeskTop Music)作品を紹介するコーナーを巻末に設けています。
今回紹介する楽譜からピックアップしていますので、是非お楽しみください。

来ました。またまたラフマニノフのピアノ協奏曲です。

同じ楽曲を、異なる演奏で聴くというのも一興だぞ。

【着想】全集の魅力。

「ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集」のコンテンツです。

「ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集」です。
ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集 レーベル[Deutsche Grammophon]

しつこくなりますが、全集の魅力、ここに極まれり、です。音楽院生に創作された、作品番号1の「第1番」から、アメリカ時代に作曲した「第4番」。ラフマニノフの生涯にわたるライフワークを垣間見たような、そんな幸せな気分になれます。
ちなみにジャケットは、サンクトペテルブルクにあるイサク聖堂の天井画ですね。

CD1

No.曲名(1)曲名(2)作品番号
1ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調第1楽章:Vivace – Moderato – VivaceOp.1
2ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調第2楽章:AndanteOp.1
3ピアノ協奏曲 第1番 嬰ヘ短調第3楽章:Allegro vivaceOp.1
4ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調第1楽章:Moderato – Piú vivo – Allegro – Maestoso. Alla marca – ModeratoOp.18
5ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調第2楽章:Adagio sostenutoOp.18
6ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調第3楽章:Allegro scherzando – Moderato – Presto – Moderato – Allegro scherzando – Alla breve – Presto – Maestoso – RisolutoOp.18
ユリ・アーロノヴィチ指揮 ロンドン交響楽団

CD2

No.曲名(1)曲名(2)作品番号
1ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調第1楽章:Allegro ma non tantoOp.30
2ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調第2楽章:Intermezzo. Adagio – attaca:Op.30
3ピアノ協奏曲 第3番 ニ短調第3楽章:Finale. Alla – breveOp.30
4ピアノ協奏曲 第4番 ト短調第1楽章:Allegro vivaceOp.40
5ピアノ協奏曲 第4番 ト短調第2楽章:Largo – attaca subito:Op.40
6ピアノ協奏曲 第4番 ト短調第3楽章:Allegro vivaceOp.40
ユリ・アーロノヴィチ指揮 ロンドン交響楽団

ちょっとした所感です。

<おすすめ度★★★>

「CD2_No.2」:「ピアノ協奏曲 第3番 第2楽章」
「CD2_No.3」:「ピアノ協奏曲 第3番 第3楽章」

どうしても「CD1_No.5」の「第2番 第2楽章」を挙げそうになりますが、再三推していますので、今回は「第3番」から「CD2_No.2」の「第2楽章」「CD2_No.3」の「第3楽章」をおすすめしますね。

「第2番」と双璧をなす「第3番」といえば、「CD2_No.1」の「第1楽章」が有名ですね。映画「シャイン」で「CD2_No.1」のテーマ(主題)が繰り返し流れていたのも印象深いです。そんな「第3番」ですが、「第2楽章」と、そこからシームレスに続く「第3楽章」も特徴的です。ラフマニノフの緩徐楽章特有の甘い旋律が、次第に消え入るかのように減衰していきます。そして豪胆で疾走感のある終楽章に入ります。そして感動的なフィナーレを迎えます。ロマンとドラマが見事に溶け合っています。

<おすすめ度★★>

「CD1_No.1」:「ピアノ協奏曲 第1番 第1楽章」

作品番号が初めて付いた、記念すべき楽曲です。後年に改訂されていますが、フレッシュな感性が随所に感じられます。
特に冒頭の重厚な管弦楽の合奏から、ピアノによる下降型の和音の打鍵は、聴者を一気に楽曲の世界に引きずり込みます。

<おすすめ度★>

「CD2_No.5」:「ピアノ協奏曲 第4番 第2楽章」

「第4番」はラフマニノフ最後のピアノ協奏曲であり、最晩年の円熟した楽曲でもあります。特に「第2楽章」は、ラフマニノフの緩徐楽章の到達点のような、どこか切なくなるような雰囲気に満ちています。


あと話は逸れますが、またジャケットにひびが入っていますね。よく手を滑らせて落としてしまうのです。。。猛省。

「ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集」です。
ラフマニノフ ピアノ協奏曲全集 レーベル[Deutsche Grammophon]

純粋にピアノ協奏曲だけが納められていますね。

典型的な全集だな。演奏家や楽団も統一されていて、ブレがないのも良い点だな。

【観想】同曲異演の魅力。

魅力と醍醐味について、少しばかりの言及です。

当ブログ「ラフマニノフ ピアノ協奏曲 第2番 ハ短調 / パガニーニの主題による狂詩曲」案内させていただきましたが、クラシック音楽の魅力には、「同曲異演」があります。

ひとつの楽曲を気に入ると、「他の演奏家の場合は、どうなのだろう」という好奇心が芽生えます。そして沼にはまり込みます。つまり、沼るです。時代の趨勢や流行もあるのでしょうが、解釈違いによる演奏の差異などを発見すると、とても興奮しますね。

その外、ラフマニノフのピアノ協奏曲については、当ブログ「デヴィッド・ヘルフゴット プレイズ ラフマニノフ」「ラフマニノフ・プレイズ・ラフマニノフ ~ピアノ協奏曲 第1&4番」「ラフマニノフ・プレイズ・ラフマニノフ ~ピアノ協奏曲 第2&3番」もご覧いただけると嬉しいです。

音楽家の略歴です。

<略歴> セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ
【露】1873-1943
チャイコフスキーの影響を強くうけたモスクワ学派の様式を守り、ピアノ曲を中心にしたあらゆる分野の作品を残す。ロシア革命でスイスに亡命、その後はもっぱらピアノ・ヴィルトゥオーソとしてヨーロッパ、アメリカで活躍。
(「クラシック音楽作品名辞典<改訂版> 三省堂」より抜粋)

やはり同曲異演は、クラシック音楽の魅力なのですね。

作品へのアプローチの違いに、その個性が感じられるというのが醍醐味だな。

【追想】狂詩曲の独奏用編曲。

ピアノ独奏用に編曲された作品の魅力です。

「EIGHTEENTH VARIATION from Rapsodie on a Theme of Paganini Piano Solo」です。
EIGHTEENTH VARIATION from Rapsodie on a Theme of Paganini Piano Solo WARNER BROS. PUBLICATION INC.

「パガニーニの主題による狂詩曲」の第18変奏をピアノ独奏用にアレンジした楽譜「EIGHTEENTH VARIATION from Rapsodie on a Theme of Paganini Piano Solo」(WARNER BROS. PUBLICATION INC.)です。機会を逸していましたので、今更ながら紹介します。

同じ音型で、ここまで表情豊かな音楽になるのか、と驚かされるばかりです。

もう随分昔になりますが、PlayStation用ソフト「音楽ツクール かなでーる2」(アスキー)だったか何かで、打ち込んだ記憶があります。色々制限があって、苦心したのを記憶しています。とにかくピアノ独奏で聴きたかった。。。

今ではDAWも充実しています。所有している「Studio One 5」を使って、いつかは演奏させてみたいですね。

音楽ツクール かなでーる2って、ゲームでしょうか。

そこ気になっちゃう?。スコア入力方式の音楽制作ソフトだ。制限も多いが、音楽制作の入門としては楽しめたソフトだな。

【雑想】下手の横好き。(第17弾)

クラシック音楽の打ち込み作品の紹介です。

「Studio One」シリーズで打ち込んだクラシック音楽をお披露目するコーナーです。

【追想】のコーナーで紹介させていただいた楽譜をDAWで打ち込んだDTM作品です。ラフマニノフの「パガニーニの主題による狂詩曲 第18変奏」のピアノ独奏用編曲版です。

作曲家:セルゲイ・ヴァシリエヴィチ・ラフマニノフ 作曲年:1934

他作品を含め、下記リンク先にクラシック音楽の打ち込み作品などを纏めていますので、ご鑑賞いただければ嬉しいです。

・ミュージック(クラシック_01)
・ミュージック(クラシック_02)

クラシック音楽をファミコン(ファミリーコンピューター)の音源風(あくまで「風」)にアレンジした「8bit クラシック」という打ち込み作品も纏めていますので、上記に加えてご鑑賞いただければ幸いです。

・ミュージック(8bit クラシック_01)

長く続く趣味を持ちたいです。

引き続き、ラフマニノフ編でした。

またもや「ピアノ協奏曲」でしたが、今回は「全集」でした。当ブログのサブテーマである「全集」を紹介するのに、うってつけのアルバムでした。やったね。

技巧的なピアノと壮大な管弦楽との協奏を、十全に堪能できるアルバムでした。

では、また。

全集で聴くと、作曲家の変遷も知れて面白いですよね。

際だった変化は見受けられないかもしれないが、20世紀という時代に活躍した「後期ロマン主義作曲家」の葛藤や意地のようなものが見えてきて、面白いな。