こんにちは。はーねうすです。

今回は、「名曲戦士 フォルテマン ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集」を紹介します。Disc 2枚組の2枚目「DISC2 Mission 2 正義のモチベーションをとりもどせ!」を取り扱いますね。

以前に当ブログで紹介した「交響戦艦 ショスタコーヴィチ」「魔法革命 プロコフィエフ」や「幻想魔神 ハチャトリアン」と同じネオ・クラシック主義と銘打たれた、コンピレーション・アルバムです。

補足情報として、このアルバムは「TSUTAYA 限定発売」でした。
なお、「DISC 1 Mission 1 邪悪なストレスをやっつけろ!」も合わせて参照いただけると嬉しいです。

やっと来ましたね、変わり種。前回のDISC 2ですよ。

因みに、今回でNAXOSの「ネオ・クラシック主義」のアルバム紹介は、打ち止めだな。

【着想】企画の大勝利。

「名曲戦士 フォルテマン ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集(DISC 2)」のコンテンツです。

「名曲戦士 フォルテマン  ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集」です。
名曲戦士 フォルテマン ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集 レーベル[NAXOS]

DISC 2は、「Mission 2 正義のモチベーションをとりもどせ!」というサブタイトルが付せられています。ストレスフルな日常によって減衰傾向にあるモチベーションを、クラシック音楽のパワーで回復しようというイメージですね。この場合の「モチベーション」とは、日々を生き抜く気力や活力といったものでしょう。
シンフォニックで迫力満載の豪胆な楽曲の数々は、思考が前向きになるような、ポジティブに感じられるものばかりです。

No.作曲家曲名(1)曲名(2)作品番号
1エルガー行進曲「威風堂々」第1番
2オッフェンバック喜歌劇「天国と地獄」序曲(カンカン)
3ビゼー歌劇「カルメン」前奏曲(抜粋)
4ロッシーニ歌劇「ウィリアム・テル」序曲(スイス独立軍の行進)
5バーンスタインキャンディード序曲
6コーツ行進曲「ダム・バスターズ」
7プッチーニ歌劇「トゥーランドット」誰も寝てはならぬ
8ワーグナー歌劇「ローエングリン」第3幕への前奏曲
9ホルスト組曲「惑星」木星(ジュピター):快楽の神
10サン=サーンス交響曲 第3番 ハ短調「オルガン付」第4楽章Op.78
11チャイコフスキー交響曲 第6番 ロ短調「悲愴」第3楽章Op.74
12ウッドイギリスの海の歌による幻想曲見よ、勇者は帰る~ルール・ブリタニア
*: ページの都合上、各曲の演奏家/楽団の記載は省略させていただきます。ご了承ください。

ちょっとした所感です。

<おすすめ度★★★>

「No.10」:サン=サーンス「交響曲 第3番 ハ短調『オルガン付』第4楽章」

交響曲の趣向としても、オルガンが組み込まれているのはとても独特です。

冒頭に流れるパイプオルガン特有の神々しさを備えた荘厳な音響に、一気に引き込まれます。全体としては、古典主義やロマン主義に属する曲想なのですが、随所にパイプオルガンが顔を覗かせるので、一味違った趣のある管弦楽曲になっています。

通奏低音的に扱われていたり、バッキング的な伴奏になったり、主旋律を彩ったりと様々です。コーダでは、管弦楽を同調して、盛り上げに功を奏しています。面白いですね。

<おすすめ度★★>

「No.11」:チャイコフスキー「交響曲 第6番 ロ短調『悲愴』第3楽章」

兎に角派手です。

とくに管楽器の用法は、バレエ組曲の扱いに相似しています。とてもキラキラと軽やかで幻想的でです。そのようなファンシーな曲調の音楽は、クライマックスに向け徐々に隆盛を増して行き、結尾は管弦楽の爆発的な迫力で閉じられます。以前コンサート・ホールで実演を聴いたとき、その余りにも昂揚感のある音楽のため、終楽章を残しているにも関わらず拍手喝采が起こったという経験をしています。

<おすすめ度★>

「No.5」:バーンスタイン「キャンディード」

アメリカのブロードウェイで花開いた躍動感に満ちた曲調で、このアルバムのコンセプトを体現したような楽曲です。

「名曲戦士 フォルテマン  ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集」です。
名曲戦士 フォルテマン ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集 レーベル[NAXOS]

コンサートの例ですが、勇み足で拍手が起こった、ということでしょうか。

そうだな。慣例では、多楽章形式や組曲などのまとまりのある楽曲の場合、最終曲が閉じられてから拍手するのだよ。

【観想】英米の管弦楽。

魅力と醍醐味について、少しばかりの言及です。

「No.5」の「キャンディード – 序曲」は、アメリカを代表する指揮者、レナード・バーンスタイン氏が作曲した作品ですね。バーンスタイン氏の作品としてはミュージカル「ウエストサイド・ストーリー」が有名ですね。

この「キャンディード」は、ヴォルテールの「カンディード、あるいは楽天主義説」というピカレスク小説を元に舞台化されたオペラ(もしくはミュージカル)になりますね。
アメリカのブロードウェイらしい、躍動感に満ちた音楽といって良いでしょう。

そして「No.6」の「行進曲『ダム・バスターズ』」ですね。こちらも「No.5」に負けず劣らず、躍動感に溢れています。ライナーノーツ(著者未記載)によると、「イギリスの伝説的な空軍部隊である第617中隊を称える行進曲」だそうです。「クラシック音楽作品名辞典<改訂版>」(井上和男[編著] 三省堂)によると、「同名の映画の主題歌。第2次大戦中ドイツのダムを爆撃して破壊した飛行隊を賛美した曲。」ということです。まったく知りませんでしたね。

それから「No.12」の「イギリスの海の歌による幻想曲 – 見よ、勇者は帰る~ルール・ブリタニア」ですね。卒業式などの典礼で賞状を授与する際に流れている曲、と言えば容易に想像が付くと思います。ライナーノーツ(著者未記載)によると、「ヘンデルのオラトリオの一節が、壮麗にアレンジされている。」とのことです。イギリスの指揮者、ヘンリー・ウッド氏によるアレンジですね。ヘンデルのオラトリオとは「ユダス・マカベウス」のことで、「見よ、勇者は帰る」は第3部に登場します。

このような観点から、イギリスやアメリカのクラシック音楽を鑑賞するのも一興ですね。

音楽家の略歴です。

<略歴> レナード・バーンスタイン
【米】1919-1990
指揮者として世界的名声を博すと同時に、クラシック、ポピュラー両面にわたる作曲で知られる。
(「クラシック音楽作品名辞典<改訂版> 三省堂」より抜粋)

DISC1よりも一層、知らない曲ばかりです。

コンピレーション・アルバムの醍醐味だな。ここから多角的に音楽鑑賞を楽しむようになるぞ。

【追想】オーケストラのスコア。

スコアリーディングの基礎です。

「スコアリーディング - スコアを読む手引」です。
スコアリーディング – スコアを読む手引 諸井三郎[校閲] 全音楽譜出版社

「スコアリーディング – スコアを読む手引」(諸井三郎[校閲] 全音楽譜出版社)です。管弦楽について、とんと無知な状態にあったときに購入しました。勉学目的というよりも、音楽鑑賞時にフルスコアを眺める助けになってほしいという一念が強かったですね。

全4章で構成されています。その内訳は、

  • 第1章 オーケストラの楽器
  • 第2章 音部記号と移調楽器
  • 第3章 総譜はいかに書かれているか
  • 第4章 楽器の結合的使用

となり、60ページ程度でコンパクトに纏められています。手順を追って丁寧に解説されていますので、とても参考になりました。

とりわけ「移調楽器」については有難い限りですね。今でもちんぷんかんぷんには違いありませんが、どのような楽器がその属性にあるのかを知るだけでも貴重と言えるでしょう。
最後の結びがいいですね。「総譜を読む力ができれば、ただ漠然と聞いているときよりも、はるかによく音楽全体を聞くことができるようになり、したがって、その音楽をよりよく理解しうるようになるであろう。」(49ページ抜粋)。当たり前のようであって、その分研鑽の質量によって「理解」の差が大きくなりそうですね。

移調楽器、ちんぷんかんぷんです。

実際に楽器を習わない限り、理解するまで時間がかかりそうだな。

【雑想】下手の横好き。(第36弾)

クラシック音楽の打ち込み作品の紹介です。

DAW(Digital Audio Workstation)でクラシック音楽を打ち込んだDTM(DeskTop Music)の作品を制作しています。

DAWで音楽を制作するDTMの楽しさが伝わればと思います。

下記リンク先にクラシック音楽の打ち込み作品などを纏めていますので、ご鑑賞いただければ嬉しいです。

・ミュージック(クラシック_01)
・ミュージック(クラシック_02)

長く続く趣味を持ちたいです。

さて、今回は変則回でしたね。

以前に紹介した「名曲戦士 フォルテマン ~闘う大人のためのヒーロー風クラシック名曲集 (DISC 1)」の続きになりましたね。

「DISC 2」は「モチベーションを取り戻す」のがコンセプトとして挙げられていますので、否応なくポジティブな心境になる楽曲が集められていた感がありましたね。

さて、NAXOSの「ネオ・クラシック主義」を紹介するのは今回で打ち止めですね。今後の変則回では、どのような傾向で臨もうかと今から勘案中です。

では、また。

お待ちかねの変則回で、ネオ・クラシック主義シリーズでしたね。

そのネオ・クラシック主義シリーズの紹介も、今回でラストのようだな。このようなアルバムに出会うため、CDショップを徘徊するのだろうな。